2016年12月31日土曜日

2016年 読んだ本ベスト6 and 全本

さてさて、久々のブログ更新でごさいます。
夏に引越しして以来、ブログの習慣が崩れてしまって長らくご無沙汰しておりました。

今年ももう終わりという事なんで、これだけはやって置かねば気持ち悪いという事で、毎年やっている今年読んだベストand(ほぼ)全本を晒します。

※ 家のPCがぶっ壊れたので、オールテキストでお送りします。

【2016ベスト5】
1.『源氏物語1~6』紫式部 / 大塚ひかり訳
2.『うつくしく、やさしく、おろかなり』杉浦日向子
3.『闇の女たち』松沢呉一
    4.『叙情と闘争』堤清二
    5.『君の言い訳は最高の芸術』最果タヒ
    6.『人工知能は人間を超えるか』松尾豊

    今年は振り返るとタイムスリップを繰り返す読書だった。

    1位の源氏で平安時代にどっぷり浸かり、2位の杉浦日向子では江戸時代の粋と儚さを見て、

    3位の『闇の女たち』は戦後から現代の入り口にかけてパンパン達が生きた路地裏の御伽噺のような物語を聞いた。

    4位の堤清二は戦後から80年代のセゾン帝国を気付くまでの著名人との交友を交えたビジネス史・文学史が叙情詩のように語られた。

    そこから当代きっての詩人、最果タヒちゃんのブログの文章に酔い(5位のエッセイは初出がブログ)、6位の人工知能の話で未来に想いを馳せた。

    なんか、上手いこと流れるような順位付けになったけど、過去の時代に行くほど順位が上がるというのが何とも時代錯誤的な性格を表している気がするな。


    さて、かなり時間をかけて読んだ源氏物語が今年第1位なので、これは少し詳しく書く。

    大塚ひかり訳の素晴らしい所は、表現があけすけで現代的なところと、文章中に細かく "ひかりナビ"という解説が挟まっているところ。これがあるから通読出来たと言っても過言ではない。

    源氏物語の何が優れているのか、今読んでいる文章をどう解釈すればいいのか、全体の物語の流れがどう向かっているのかという事が逐一解説されていて、どんどん読み進める事が出来た。

    読後の感想は一言では言い表しがたいが、自分の中に源氏物語という時空間が一つ出来た事は喜びだと思う。多分、今後歳を取るに連れて何度か訪れる時空間になると思う。

    『古典』と言われるものが持つ力の一つである、読んだ労力に見合う見返りがあるというのが体感できた読書体験だった。



      以下、全本。上半期に読んだ本が異常に少ないんだけど、記録にも記憶にも残ってないので判るものだけ。

      【小説】
      『源氏物語1〜6』紫式部 / 大塚ひかり訳
      『LAヴァイス』トマス・ピンチョン
      『枯木灘』中上健次
      『コンビニ人間』村田沙耶香
      『異類婚姻譚』本谷有希子
      『哀愁の町に霧が降るのだ 上下』椎名誠

      【詩集、詩人の本】
      『死んでしまう系の僕らに』最果タヒ
      『モールス歌詞集』酒井泰明
      『小さなユリと』黒田三郎
      『君の言い訳は最高の芸術』最果タヒ
      『我が詩的自伝』吉増剛造

      【エッセー】
      『うつくしく、やさしく、おろかなり』杉浦日向子
      『その日ぐらし』高橋克行・杉浦日向子
      『江戸へようこそ』杉浦日向子
      『 「松本」の「遺書」』松本人志
      『うわさと俗信』常光徹

      【ノンフィクション】
      『闇の女たち』松沢呉一
      『さいはて紀行』金原みわ
      『圏外編集者』都築響平
      『「ない仕事」の作り方』みうらじゅん
      『セックス障害者たち』バクシーシ山下
      『AV女優の社会学』鈴木涼美
      『性風俗のいびつな現場』坂爪真吾
      『最貧困女子』鈴木大介
      『最貧困シングルマザー』鈴木大介
      『小説家という職業』森博嗣
      『作家の収支』森博嗣
      『植田正治 私の写真作法』植田正治
      『アートの入り口 アメリカ編』河内タカ
      『これからのエリック・ホッファーのために』荒木優太
      『人工知能は人間を超えるか』松尾豊
      『叙情と闘争』堤清二
      『バブル 日本迷走の原点』永野健二
      『1980年代』斎藤美奈子・成田龍一
      『東京β』速水健朗
      『23区格差』池田利通
      『隠れ貧困』荻原博子
      『ショッピングモールから考える』東浩紀・大山顕
      『都市と消費とディズニーの夢』速水健朗
      『ウォルト・ディズニー伝記』
      『団地の見究』大山顕
      『1989年のテレビっ子』戸部田誠
      『絶望読書』頭木弘樹
      『食客風雲録(日本編)』草森紳一
      『閑な読書人』萩原魚雷
      『談志まくらコレクション 夜明けを待つべし』立川談志・和田尚久

      【引越し】
      『ぼくの住まい論』内田樹
      『家賃を2割下げる方法』日向咲嗣
      『家を借りたくなったら』長谷川高
      『間取りの方程式』飯塚豊
      『千葉の怖い話』牛抱せん夏

      【ビジネス】
      『君はどこへでもいける』堀江貴文
      『嫌われる勇気』古賀史健・岸見一郎
      『疲れない脳を作る生活習慣』石川善樹
      『働く君に伝えたい「お金」の教養』出口治明
      『新世代CEOの本棚』堀江貴文・森川亮etc
      『悩みどころと逃げどころ』ちきりん・梅原大吾
      『勝ち続ける意志力』梅原大吾
      『自分を変える習慣力』三浦将
      『田舎のキャバクラ店長が息子を東大に入れた。』碇策行

      全66冊という事でまぁ、『最低限読める時間は読んでましたよ』、という感じ。
      今年は結局、映画、美術館、落語etcなどの他の文化系の催しにもほとんど行ってないので、"キープ"って感じっすね。感覚的に。

      来年はもっとガシガシっと攻めた本読み、文化系催しの行脚をしたいなと思います。

      そしてブログ、イベントもガシガシ復活したいと思います。(2016紙芝居は年明けにまた書きます!)

      それでは皆さま、良いお年を!!




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