2017年4月10日月曜日

【書評】田中宏暁『ランニングする前に読む本』:スロージョギングを実践してみた!

実は先月くらいからランニングを始めまして、
週3回、5〜10kmというのを目標ペースにして走るようにしております。
(4月に入って忙しくなり、いきなり頓挫しておりますが…)

僕は何か始めると基本、文物から情報を得ようとする習性があって、講談社ブルーバックスの新刊で見つけた本書をチョイス。
ブルーバックスの運動本って、なんか科学的で効果ありそうじゃん!?
なので、最近ランニング界隈で話題のスロージョギングの本を読んでみました。



まず、本書の著者である田中宏暁氏は、スロージョギングの第一人者だ。

スロージョギングって一体なに?って話になると思うんだが、それは一言で言うならば、『運動生理学から導かれたもっとも身体に優しい走り方』との事である。

で、これを実践するために本書で提唱されている最低原則は、たった2つだ。

一、フォアフット(=足の前側)着地で走ること
二、ラクなペースで走ること

この原則を守る事で何と、初心者でも3ヶ月でフルマラソンを走れるようになり、きちんとやればサブスリー(=フルマラソン3h切ること)まで達成出来るのだと言う。

「まさか、そんなラクに…」と思うだろうが、著者は何とそれを実践してサブスリーを達成しているのだ。

本書を読んでいくと、ラクなペース(本文中にはこのラクなペースの目安となる強度が示されている。これ、正直ちゃんと測るならスマートウォッチとか、ジムに行って計測しないと主観的過ぎてあんまわからん)て走る事にも運動生理学上れっきとした理由がある事が分かる。

人がエネルギーを生み出す際の代謝の仕組みが関係している。
ざっくり話すと、エネルギーを生み出すには脂肪を使う場合と、グリコーゲンを使う場合がある。
ただ、グリコーゲンを使うとバテてしまうので、長距離を走る際には極力グリコーゲンの消費を抑える必要がある。
だが、キツいペースで普段走っているとグリコーゲンを使ってしまう身体になってしまうので、その消費を抑えるような代謝機能が身に付かないのだ。

だからラクなペースで走り、脂肪優先で消費するような身体を作る事を優先し、ラクなペースを徐々に早くしていくという事をしなくてはいけないのだ。

言われるとそうなのかなーと思うのだが、推奨ペースでいざ走り始めるとかなり遅くて「マジで早くなんのかなー」って思えてきたりもする。

ただラクだから距離・時間は走れるし、その分効果てきめんに痩せる。

スロージョギング的には痩せる事は重要な要素で、身体が軽ければ軽いほどラクに走るペースも速くなる(当たり前だけど)ので、
「ラクなペース、かつ、脚を壊さない走り方(=フォアフット着地)で毎日走り、痩せつつ、脂肪優先で燃焼する身体にしつつ、徐々にタイムを上げていく」
というのがセオリーなのだ。

いや、でもラクなペースでも毎日続けるっていうのはかなりしんどいので、それが出来る人ならサブスリー確かに行くかもなぁと思う。
かなり具体的な日々の練習メニューも書いてあって、一通りやってみたのだがやはり毎日は続かない。元々根気の男なので、僕。

とはいえ、途切れ途切れてまた途切れ、みたいなペースを繰り返しつつでも続けて行くとフルマラソン走れんのかなぁとかは気になるので、気長に実践してみようと思う。

理屈もある程度抑えたい人には本書を進めるけど、もしポイントだけサクッと抑えたい人がいれば、『RUNNING STYLE』という雑誌でスロージョギング特集やってるので、これもオススメ。
これは心拍数とかも目安の数値を定めてあって分かりやすい。


おしまい。

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